長かった新型コロナとの戦いは、概ね人類の英知で乗り越えられたように感じられる今日この頃です。
新型コロナによる影響は社会の様々なところに残ってしまいました。多くの飲食店や商店が閉店し、経済活動がネット社会へ推移していったのもその影響と言えます。これに伴い、人間の行動パターンも変容してしまったことは事実です。
一方、教育界には決して負ではない変革が起きました。2020年初頭、学校全てがオンライン化し、学校から子どもがいなくなりました。しかし、この時、元々不登校であった子どもたちは、むしろ生き生きとしていました。確かに彼らの方がネット社会の先輩であったからです。
また、その後○○高校などのネットスクールが標準的に見られるようになり、高校進学の形態が大きく変わりました。体育の授業はありますが、家の中で学校に通える時代が来たのでした。このような変革は、コロナ前には全く予想していませんでした。
人間の英知は、まだこれからも色々な改革を成し遂げるでしょう。生成AIなど、これまで考えられなかったことが次々起こってくるはずです。このような社会の変革や、大きな変化に対して寄添い、良い方向に導いていくことが、私達栃木県小児保健会の役割と考えております。
栃木県小児保健会は医師、歯科医師、保健師、看護師、助産師、栄養士、教諭、臨床検査技師、理学療法士、行政の方々が、共に栃木県の子どもたちが健やかに暮らせるように日々活動しております。希望を語り、学びを得ることにより、子どもたちをさらに暖かく多方面から守る活動をして参りたいと思います。
獨協医科大学
白石 秀明